映画とその原作

小説でも詩でもルポでも戯曲でもいいけど原作がある映画とその原作について無駄口をたたく

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴィム・ヴェンダースの『緋文字』 1972

原作ではパールの瑞々しさがまぶしいばかりに描写されているが、ヴェンダースのパールも負けず劣らずに可憐だし、わがままぶりが愛おしいくらいだ。ヘスターのゼンタ・ベルガーも美しい。ヴェンダースこんなに人間を美しく描ける作家だったかと見直す思いだ…

『セブン・イヤーズ・イン・チベット』 1997 SEVEN YEARS IN TIBET

原作は紛れもない傑作ノンフィクションだが、記録文学だけにそのまま劇映画にするわけにはいかなかった。アノー は主人公のハラーにブラッド・ピットが演じるにふさわしい人間味を加えて脚色している。事実かどうか不明だが、ハラーには妊娠している妻があっ…